補助金申請に大切な
心構えを確認しましょう。

ポイント1：研究する姿勢

補助金の申請に必要な書類や、その書類に書くべき内容は、公募要領という資料で公開されます。公募要領は、数十ページもありますから読むのは大変ですが、そこを頑張るのが最重要ポイントです。よくわからないからと読むのをやめてしまう人がいますが、地図を見ずに山に登るのと同じで、道迷いや事故が多発します。補助金を取りたければ、その補助金を研究するくらいの心構えを持ってください。

ポイント2：丸投げはしない

補助金の申請は難しいので支援ニーズも多く、多数のコンサルタントが支援者として手を挙げています。支援者を頼むのは良い方法ですが、「金を払うんだから全部やってくれて当然」と甘く考えるのは禁物です。コンサルタントは補助金に詳しくても、御社の中身については何も知らないからです。
 
ですから、「丸投げでいいですよ」というコンサルタントは怪しいと思ってください。御社の中身を詳しく正確に伝えるためには、ご自身の中で、言語化や数値化をしておくことが必要になります。事業が計画通り進む証拠も集めなくてはなりませんし、市場調査も必要になります。手間はかかりますが、自社の経営を振り返る良いきっかけだと思って、トライしてください。

ポイント3：お金をくれる人の気持ちを考える

補助金を見つけたときには買いたいものを考え、申請するときにはどうやったら採択されるかを考えるものです。事業者ですから売上や利益を考えるのは当然です。ですがそれだけだと、もらうことしか考えていない人になってしまいます。果たしてそれでよいのでしょうか。
 
お金がもらえるからには、お金を出してくれる人がいます。国や自治体が多いですが、その背景には国民や県民や市民がいます。他人の納めた税金を使わせてもらうのが補助金なのです。ですから、国民や県民や市民が「価値のある事業だ」「応援したい」と思ってくれるように、丁寧に説明をしなくてはならないのです。

事業計画には、説明意欲の違いがはっきり出ます。もらうために仕方なく作った計画書と、気持ちを込めて作った計画書とでは、伝わるものが全然違います。国や自治体がなぜ、私人である事業者に税金を注ぎ込んでくれるのか。そこまで思いをめぐらせて、その期待に応えようとがんばってください。その心構えは、いつもお客様に対してお持ちになっている気持ちと同じです。申請書の先には大切な人がいることをイメージして、申請に臨んでください。

■以下の項目では補助金申請の流れを解説し、各段階で押さえておきたいポイントを説明します。